私たちは一体なぜ生きているのか?
この問いに、漠然とした違和感を抱きながら日々を過ごしている人は多いと思います。答えは曖昧で、時に宗教やスピリチュアルな話に引き寄せられることもあるでしょう。でも、それだけでは満足できないし、現代の科学的な視点でこの問いを深掘りしてみたい。
そこで一つの答えに私はたどり着きました。
人間が生きる意味とは、「自然が組み込んだプログラムを全うすること」にあるのではないかと。
私たちが生きる意味は役割を果たすこと
人間は、個々に特定の「役割」を持つように設計されています。これはただの哲学的な話ではなく、生物学的にも合理的なことです。
たとえば、赤血球は酸素を運ぶ役割を担い、DNAは生命を複製するコードを実行します。同じように、私たち一人ひとりの行動や思考にも、宇宙から組み込まれたアルゴリズムが存在しているのです。
このアルゴリズムは、進化の過程で形成され、私たちが環境や社会の中で「自然に感じる」欲求や思考に繋がっています。つまり、「これがやりたい」と感じることや、「これが得意だ」と思うことこそが、宇宙が与えたプログラムの断片なのです。
子供時代の柔軟さは宇宙からの設計意図
赤ちゃんから子供時代に脳が柔軟である理由を「役割をインストールするため」と考えると、すべてが合理的に説明できます。私たちは、ただランダムに生まれ、生きているわけではありません。それぞれに与えられた役割を全うするためのデザインが、私たちの存在を支えています。柔軟な脳: 役割インストールのための準備期間
人間の脳は、生まれた瞬間から爆発的な速度で発達します。特に幼少期は、脳の可塑性(柔軟性)が非常に高い時期です。この時期に多くの言語や知識、スキルを吸収し、社会や環境に適応するための基礎を築きます。
これを「役割をインストールする期間」と考えると、あらゆることが腑に落ちます。例えば:
- 言語の習得: 言語は社会でのコミュニケーションにおける役割を果たすためのツール。幼少期に身につけやすいのは、宇宙のプログラムが「役割遂行を支援する仕組み」を組み込んだから。
- 模倣: 子供は親や周囲の大人を見て学ぶのが得意です。これも「他者の役割を観察して、自分の中にインストールする」行動といえます。
- 遊び: 一見ただの娯楽に見える遊びも、実は役割遂行に必要な創造力や身体能力を育む訓練。
人間は役割遂行のために設計されている
この考え方をベースにすると、私たちの体や脳、感情までもが「役割を全うするために設計されている」という大前提が見えてきます。
- 成長のプロセス: 赤ちゃんの頃は純粋に学習のための柔軟性があり、青年期にはその柔軟性を使って独自の役割を発見します。そして大人になると、それを遂行する能力を発揮するように進化します。
- 感情の働き: 喜びや達成感は「役割がうまくいったサイン」として、悲しみや焦りは「役割が滞っている警告」として機能します。これもまた、宇宙のプログラムの一部といえます。
合理性の極み: 人間の設計は役割遂行を軸に動く
こうして考えると、人間の成長や行動はすべて「役割遂行」という目的のもとに合理的に組み立てられています。この視点で人生を捉えると、シンプルで明快な真理が浮かび上がります。
- 幼少期は役割をインストールする時期。
- 青年期はインストールした役割を試行錯誤し、最適化する時期。
- 大人になったら、その役割を社会の中で全うする。
このプロセスは、まさに宇宙のアルゴリズムが私たちに組み込んだ「生きるためのプログラム」といえるのではないでしょうか。
2つの役割: プログラムのズレと調和
私たちには大きく分けて2つの役割(生きる意味)があります。
- 宇宙からのプログラムとしての役割
これは自分自身が最も自然に、喜びを持って取り組めること。性格や得意分野、興味関心が合致したものです。たとえば、アーティストが創作に没頭するとき、それは「プログラムを実行している状態」だと言えます。いわゆる天命と言われる類のものです。宇宙の歯車として生きる役割である。 - 社会の中での役割
一方で、現実社会で求められる役割は、必ずしも「やりたいこと」と一致しません。お金を稼ぐために必要な仕事や、人間関係の義務など、自分の意思とは異なる部分も多いでしょう。社会で求められる役割とは、自分が本当にやりたいこととは別に、経済活動や他人との関わりの中で担う義務的な役割です。これは人間社会の為の歯車として生きる役割です。
この2つの役割が一致する人は幸運ですが、多くの人はズレを抱えています。社会の歯車の役割として生きる人間は悩み苦しむ人が多いです。しかし重要なのは、このズレすらも「宇宙のプログラム」の一部だということです。社会の役割が結果的に全体の調和を保つシステムの一環である以上、私たちはその宇宙の役割を無意識的に全うしているのです。
好きなことができている人を見ると羨ましくなり、自分の人生が違う方向に進んでいる気がして迷うことがあると思いますが、でも考えてみてください。
社会の役割もまた、宇宙全体の秩序を維持するための一部です。赤血球やヘモグロビンに優劣がないように、私たちの役割にも本来は上下関係がないのです。しかし、人間は怠惰というプログラムのもと虚構をもちいて役割に上下関係を強いました。
迷わない心を作る前頭葉トレーニング
役割を全うするために必要なこと。それは「迷いをなくす」ことだと思います。
たとえば、便意を感じてすぐにトイレに行く。これって非常にシンプルですが、「直観即行動」というアルゴリズムの完璧な実行です。この状態では感情や迷いが挟まれません。そして、これが瞑想の状態と非常に似ているのです。
私たちが日々迷いを少なくしていくためには、脳の前頭葉を鍛えることが重要だと考えています。掃除を例に取ると、「面倒だ」という感情を無視して「掃除しよう」と思った瞬間に行動する。この習慣を積み重ねると、他の場面でも感情に惑わされることなく直観で動けるようになります。これが「宇宙のプログラム」を全うするための鍵なのです。
以下の記事で、私が提唱する「直観即行動」の詳しいやり方を説明しています。
直観即行動の本質:AI時代の最強IDサイクル(Intuitive Do)すべては同じ: 評価と役割の平等性
私たちが陥りがちなのは、「役割に上下がある」という錯覚です。社会的な評価を気にするあまり、他人との比較に疲れ、自分の役割を軽視してしまうことがあります。
でも考えてみてください。赤血球が酸素を運ぶのと、星が輝くのと、人間が日々働くのは、本質的に何が違うのでしょうか?それぞれが必要な役割を果たし、全体のシステムを支えているに過ぎません。評価はあくまで社会的なプログラムであり、宇宙の視点ではどんな役割も平等なのです。
人間の生きる意味に気づく
私たちはなぜ生きているのか?
その答えは、「宇宙と社会、両方の役割を全うすること」 にあります。
宇宙から与えられた役割は、自分の心の奥深く――欲求や直感の中に隠されています。それに気づくためには、心の声を聞く時間が必要です。
一方で、社会の中で果たす役割も、他人との相互作用を通じて自然と生まれます。
だからこそ、役割に迷いや不安がなくなると、どんな仕事や関係性も「宇宙の歯車の一部」として受け入れられるようになるのです。
結論: 役割を全うするという生きる意味
結局、赤血球も人間も、星や雲、ウイルスでさえも、宇宙の中で同じ「役割」を果たしています。評価に一喜一憂する必要はありません。
大切なのは、役割を意識しながら迷いを減らすこと。それは、宇宙が組み込んだプログラムに従うことであり、同時に社会の一部として調和を保つことでもあります。迷いや比較にとらわれず、ただ目の前の役割を直観的にこなしていく。この生き方こそが、幸福への鍵であり、人間の生きる意味だと私は考えます。
さあ、あなたのプログラムは何ですか?
直観を信じて、それを見つける旅を始めてみてください。
読者への問いかけ
- あなたが最も自然に楽しめることは何ですか?
- それは宇宙から与えられたプログラムの一部かもしれません。
この記事を通して、自分の「生きる意味」について考えるきっかけになれば幸いです。